「深夜酒類提供飲食店」の許可が必要になるポイント・流れについて

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コラム

目次

1. 「深夜酒類提供飲食店」の許可が必要になるポイント

・深夜0時以降にお酒を提供する場合
・お酒の提供がメインの営業形態となる場合

 

「深夜酒類提供飲食店」の許可が必要になるのは、上記2つのポイントのどちらにも該当する場合です。飲食店においてお酒を提供する場合においては、「飲食店営業許可」が必要になるだけではなく、「深夜酒類提供飲食店」の許可が必要になることがあります。

 

ただし2点目の「お酒の提供がメインの営業形態」が不明確なので、詳しくご説明します。

1-1. 「お酒の提供がメインの営業形態」とは

居酒屋やバーであればお酒を提供することがメインとなりますから「深夜酒類提供飲食店」の許可が必要になります。深夜営業しているファミリーレストランやラーメン屋においても、お酒を提供していることがあるでしょう。

 

しかしこれらの営業形態はあくまで食事を提供することがメインであり、お酒をメインとした営業形態でないことが分かります。そのような場合においては、「深夜酒類提供飲食店」の許可が求められないことがあります。

1-2. 「深夜酒類提供飲食店」かどうかは所轄の警察署が判断する

「深夜酒類提供飲食店」かどうかについては、決して自己で判断するのではなく所轄の警察署に判断してもらうようにします。食事をメインに考えているとしても、小料理屋やおでん屋、焼き鳥屋など、お酒を伴う営業形態を考えている場合においては注意が必要です。

 

どこから「深夜酒類提供飲食店」に該当するのかどうかは、あくまで所轄の警察署の判断です。事前に相談しておくことで安心して営業に取り組むことができます。

2. 「深夜酒類提供飲食店」を始めるうえで知っておきたい7つのポイント

①用途地域の確認

②客室の区画や個室

③接待の有無

④遊興行為

⑤営業にあたっての禁止事項

⑥従業者名簿の備え付け

⑦客引き

 

「深夜酒類提供飲食店」にはいくつかのルールが存在し、そのルールを満たしていない場合においては営業が許可されることはありません。

 

7つのポイントにまとめたので順番にご説明します。

 

2-1. ①用途地域の確認

「用途地域」とは、土地の用途や目的を区別しているもので、13種類の用途地域が定められています。物件所在地に適用されるものですから物件を借りる前に、まず最初に確認しておかねばなりません。

 

用途地域は市町村が指定しており、「住居」「商業」「工業」に分けられます。

 

この中で『住居地域』として定められている場合には、深夜酒類飲食店を営業することはできません。用途地域は市町村のホームページや都市計画課によって確認することができます。

 

以前に深夜酒類飲食店を営業されていた物件だとしても、違法営業のような場合もありますから、必ず用途地域を確認することが大事です。また店舗の一部だけが住居地域として定められているような場合であっても許可を受けることができませんから注意が必要です。

2-2. ②客室の区画や個室

・客席が5㎡以下で見通すことが困難
・客室の床面積が9.5㎡未満(個室が複数の場合)

 

客席がボックス席になっていたり、仕切りや衝立などによって、ほかから見通せないような店舗の場合であれば「風俗営業」とみなされて深夜営業できないことがあります。

 

風俗営業は性風俗だけではなく、飲食店営業においても適用されることがあり、適用された場合には深夜営業できませんので注意が必要です。また個室居酒屋を営業するような場合、客室が9.5㎡以上でなければなりません。店舗を借りる前や改装前には十分確認しておくようにしましょう。

2-3. ③接待の有無

接待を中心とした営業形態の場合においても、「風俗営業」であるとして風営法の適用となり、深夜営業できない可能性があります。

 

ただしこの場合の「接待」とは、飲食の提供以上に接客を優先したサービスのようなものを指していて、カウンター越しに談笑するのを認めていない訳ではありません。

 

「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」と定められており、客席に対してスタッフの配置が多いことや指名・同伴制度などが「接待」と判断される要因となります。

解釈基準は状況によって異なりますから、注意が必要です。

2-4. ④遊興行為

「深夜酒類提供飲食店」での遊興行為についても風営法に規定されている風俗営業の適用となります。遊興行為というと「カラオケ」などをイメージするかもしれませんが、カラオケの設置自体が風俗営業となる訳ではありません。店舗においてイベントや催しを企画開催する行為のことを遊興行為に該当します。

 

具体的には舞台装置を設けたカラオケ大会・生バンドの演奏などが適用されることになります。ただし風営法の改正によってダンスホールなどは対象から除外されています。

 

カラオケの設置自体は遊興行為には当たりませんが、カラオケを勧めたりスタッフとデュエットするような行為は「接待」に当たる可能性がありますから注意が必要です。

2-5. ⑤営業にあたっての禁止事項

禁止事項として、22時から翌日の日出までは、次のことが禁止されています。

 

・18歳未満の者を客に接する業務につかせる
・18歳未満の者を客として立ち入らせる(※ただし保護者同伴などの場合を除く)

 

また「20歳未満の者にお酒やタバコを提供する」「0時以降の客引き」行為も禁止となっています。

2-6. ⑥従業者名簿の備え付け

深夜酒類提供飲食店は、スタッフの名前や住所などを記載した『従業者名簿』を店舗に備え付けなくてはなりません。記載事項は次の通りとなっています。

 

・住所
・氏名
・性別
・生年月日
・本籍(日本国籍を有しない者にあっては国籍)
・採用年月日
・退職年月日
・従事する業務の内容

 

従業者名簿はスタッフが退職した後も、3年経過するまで、備え付けておかなくてはなりませんので注意が必要です。また従業者名簿とともに住民票、運転免許証、パスポート、外国人登録証明書等(在留カード)などの「本人確認書類」の備え付けも必要となります。

2-7. ⑦ダーツやゲーム機の設置

ダーツやゲーム機など、射幸心を煽るゲーム機の設置は風俗営業とみなされることがあります。これはお店に1台だけゲーム機が設置されているような場合に適用されることはなく、ゲーム機などによって使用される床面積が客席床面積の10%を超えていないかが判断基準となります。

※2018年9月に警察庁の通達によりこの10%ルールは運用が見直しがなされました。従業員から目視または防犯カメラにおいて店舗に設置してあるデジタルダーツ又はシュミレーションゴルフの遊技状況が確認できれば規制の対象としないとされました。

ただしデジタルダーツなど一部のゲームについては、除外されているものもありますが、風営法違反になるようなことがあれば罰せられることもありますので注意が必要です。

詳しくは、こちらの警察庁が発出した通達をご覧ください。

参考コラム ☞ ダーツバーの営業許可取得について

 

3. 「深夜酒類提供飲食店」手続きの流れ

1、飲食店営業許可の申請・許可の取得

2、深夜酒類提供飲食店営業開始の届出

3、届出の10日後から営業が可能

 

「深夜酒類提供飲食店」手続きの流れについては上記の通りです。

 

新規の申請の場合、飲食店営業許可に2~3週間、深夜酒類提供飲食店営業開始に10日程度必要になります。オープン日が決まっているような場合であれば、余裕を持って手続きを行わねばなりません。

3-1. 深夜酒類提供飲食店営業開始の届出の必要書類

・深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書
・営業の方法
・定款および登記事項証明書
・飲食店営業許可
・住民票(本籍地が記載されているもの)
・図面(店舗の平面図・面積・照明・音響設備など)
・賃貸契約書※
・使用承諾書※
・用途地域証明書※
・メニュー表※

 

深夜酒類提供飲食店営業開始の届出に必要な書類は上記の通りです。

 

記の「※」が付いているものは警察署によって異なるものです。またここに記載されているもの以外でも必要になる書類が定められている場合もありますから、必ず管轄する警察署の生活安全課に確認してから申請するようにしましょう。

4. まとめ

飲食店営業をはじめたい人の中には、深夜営業も考えている方も多いのではないでしょうか。深夜0時以降に居酒屋を営業するような場合には、必ず必要となるものです。

 

しかし警察とのやり取りが必要で、書類の整備も大変な作業となります。飲食店営業許可も含めれば、かなりの負担となることは間違いありません。

 

これから深夜営業に取り組みたいという方であれば、行政書士に依頼すれば開店までスムーズに進ませることができます。特に飲食店営業許可もあわせて考えているのであれば、不安なく営業開始するためにも行政書士を利用することをおすすめします。

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