横浜・関内でバー・シーシャバーを開業するには?深夜営業許可と物件選びの注意点

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コラム

目次

1.関内で深夜酒類営業許可を取得するには

横浜市中区に位置する関内は、横浜を代表する繁華街の一つです。

関内駅周辺を中心に、馬車道、桜木町、野毛、伊勢佐木町、福富町、長者町方面まで、バー、シーシャバー、会員制バー、カラオケバー、スナックなど、さまざまな飲食店・ナイトビジネスが集まっています。

一方で、関内周辺は店舗の所在地によって、加賀町警察署と伊勢佐木警察署に管轄が分かれるエリアでもあります。

そのため、関内でバーやシーシャバーを開業する場合には、単に「繁華街だから営業できる」と考えるのではなく、用途地域、賃貸借契約の内容、消防設備、換気設備、営業形態、深夜0時以降の酒類提供の有無などを事前に確認する必要があります。

特に、深夜0時以降に主として酒類を提供する場合には、一般的に「深夜営業許可」と呼ばれる手続きが必要になることがあります。

ただし、これは厳密には「許可」ではなく、正式には「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」といいます。

また、シーシャバーの場合は、飲食店営業許可や深夜酒類提供飲食店営業開始届出だけでなく、たばこ、喫煙環境、換気、火気使用、消防設備などの確認も重要です。

この記事では、横浜・関内周辺でバー・シーシャバー・会員制バーを開業する方に向けて、必要な許可・届出、物件選びの注意点、管轄警察署、シーシャバー特有の確認ポイントについて解説します。

 

1-1.関内エリアで確認するポイント

関内周辺でバーやシーシャバーを開業する場合、まず確認すべきポイントは次のとおりです。

  • 飲食店営業許可を取得できる設備があるか

  • 深夜0時以降に酒類を提供する営業形態か

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出が必要か

  • 店舗所在地の用途地域が営業に適しているか

  • 賃貸借契約上、バー・シーシャバーとして使用できるか

  • シーシャを提供する場合、換気設備や火気使用に問題がないか

  • 消防設備や防火管理者の確認が必要か

  • 接待行為を行う営業形態になっていないか

  • 店舗所在地が加賀町警察署管内か、伊勢佐木警察署管内か

特に重要なのは、「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」と「風俗営業許可」を混同しないことです。

深夜0時以降に酒類を提供するバーであっても、接待行為を行わないのであれば、通常は深夜酒類提供飲食店営業開始届出の問題として整理します。

一方で、従業員が特定のお客様に対して継続的に談笑する、隣席に座る、一緒にゲームやカラオケを行うなど、接待に該当する営業を行う場合には、風俗営業1号許可が必要となる可能性があります。

その場合は、営業時間や保全対象施設との距離制限など、深夜酒類提供飲食店営業開始届出とは異なる規制を確認する必要があります。

 

1-2.深夜酒類提供飲食店営業と保全対象施設について

深夜酒類提供飲食店営業開始届出の場合、風俗営業許可とは異なり、学校、病院、児童福祉施設などの保全対象施設からの距離制限は直接の要件ではありません。

そのため、バーやシーシャバーとして深夜0時以降に酒類を提供する場合には、まず店舗所在地の用途地域、客室の構造、照明、騒音、飲食店営業許可の有無などを確認することになります。

風俗営業許可を取得する場合には、用途地域に加えて、学校、病院、児童福祉施設などの保全対象施設からの距離制限が問題になります。

 

1-3.用途地域を確認する

関内エリアでバーやシーシャバーを開業する場合、深夜0時以降に酒類を提供するかどうかによって、確認すべきポイントが変わります。

深夜0時以降に主として酒類を提供する場合には、「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」が必要になります。

この届出では、店舗所在地の用途地域が重要です。
住居専用地域や住居地域では、原則として深夜酒類提供飲食店営業を行うことはできません。

一方で、関内駅周辺、馬車道、伊勢佐木町、福富町、長者町、野毛周辺には、商業地域に該当する場所も多くあります。
ただし、同じ「関内周辺」といっても、道路一本、建物一棟の違いで用途地域が変わることがあります。

そのため、物件を契約する前に、必ず住所ごとに用途地域を確認する必要があります。

また、用途地域だけで判断せず、賃貸借契約上、バー・シーシャバーとして使用できるか、深夜営業が認められているか、シーシャの提供や喫煙利用が禁止されていないかも確認が必要です。

特にシーシャバーの場合は、用途地域だけでなく、換気設備、火気使用、消防設備、建物側の使用ルールも重要になります。

 

1-4.深夜0時以降に営業する場合

バーやシーシャバーで、深夜0時以降に主として酒類を提供する場合は、深夜酒類提供飲食店営業開始届出が必要です。

ただし、ガールズバーやコンカフェでカウンター越しであっても従業員が特定のお客様と継続的に会話する、隣席に座る、一緒にゲームやカラオケを行うなど、接待に該当する営業を行う場合は、深夜酒類提供飲食店営業ではなく、風俗営業1号許可の検討が必要になります。

そのため、関内でバーやシーシャバーを開業する際は、深夜営業の有無だけでなく、接待行為を行う営業形態かどうかを事前に整理しておくことが重要です。

 

1-5.居酒屋やカラオケを設置する店舗の場合

バーやシーシャバーだけでなく、居酒屋のように料理を提供する店舗であっても、深夜0時以降にお酒の提供が中心となる場合は、深夜酒類提供飲食店営業開始届出を検討する必要があります。

一方で、ラーメン店、食堂、レストランのように、主食の提供が中心となる店舗は、深夜0時以降に酒類を提供していても、直ちに深夜酒類提供飲食店営業に該当するとは限りません。

また、カラオケ設備を設置する場合は注意が必要です。
深夜酒類提供飲食店営業では、原則として深夜0時以降に客にカラオケを利用させることはできません。

そのため、関内でバー、シーシャバー、居酒屋、カラオケバーなどを開業する場合は、営業時間、酒類提供の割合、料理の内容、カラオケ設備の有無を事前に整理しておくことが重要です。

 

 

2.深夜酒類提供飲食店営業開始届出までの流れ

加賀町警察署

 

関内エリアでバーやシーシャバーを開業する場合、まずは保健所で飲食店営業許可の申請をします。

その後、深夜0時以降に主として酒類を提供する営業を行う場合には、管轄警察署へ深夜酒類提供飲食店営業開始届出を行います。

主な流れは次のとおりです。

  1. 物件の用途地域・賃貸条件を確認する
  2. 飲食店営業許可の申請を行う
  3. 保健所の検査を受ける
  4. 飲食店営業許可証の交付を受ける 許可証の交付を受ける前でも警察への届出は可能
  5. 深夜酒類提供飲食店営業開始届出の図面・書類を作成する
  6. 管轄警察署へ届出を行う
  7. 届出後、営業開始予定日の10日前までに手続きを完了させる

深夜酒類提供飲食店営業開始届出では、営業所の平面図、求積図、照明・音響設備図、営業の方法、メニュー表、用途地域を確認できる資料、飲食店営業許可証の写しなどが必要になります。

 

同じL字客室でも神奈川県では2室扱いになることがあります(図解)

 

特に神奈川県では、客室の見通しについて厳しく確認される傾向があります。

他の都道府県では、客室内の一部の場所から全体を見渡せれば足りるように運用されるケースがほとんどなのですが、神奈川県では、客室のどの位置からでも客室全体を見通せるかどうかが重視されます。

そのため、L字型の客室や、壁・造作物によって死角が生じる客室の場合、1つの客室として扱うことが難しく、客室を2つに分けて図面を作成する必要が出てくることがあります。

また、客室を2つに分けて扱う場合には注意が必要です。

深夜酒類提供飲食店営業では、客室の床面積は原則として1室あたり9.5㎡以上であることが求められます。そのため、1つの客室としては十分な広さがあったとしても、見通しの問題から2室に分けて扱うことになった結果、それぞれの客室が9.5㎡未満となり、要件を満たせなくなるケースがあります。

実際に、神奈川県では客室の見通しを理由として客室の区分方法について指導を受けることもあるため、物件契約や内装工事を進める前に、図面をもとに事前確認を行うことをおすすめします。

このような点は、建築図面だけを見ても判断しにくく、神奈川県で深夜酒類提供飲食店営業開始届出を行う際に注意すべき実務上のポイントです。

 

関内周辺は店舗所在地によって、加賀町警察署伊勢佐木警察署に管轄が分かれます。
物件を検討する段階で、どちらの警察署の管轄になるか確認しておきましょう。

警察署への届出については、窓口の警察官も当直勤務があり担当者が不在のこともありますので、事前に連絡して赴く方が確実です。

 

 

3.届出後に注意すべきこと

深夜酒類提供飲食店営業開始届出は、警察署に届出書を提出して終わりではありません。

届出が受理されてから10日を経過すると、届出内容に基づいて深夜0時以降の酒類提供営業を開始できます。

ただし、深夜酒類提供飲食店営業には許可証がありません
そのため、警察署へ提出した届出書類の副本や受領書は、営業所で保管しておきましょう。

 

また、営業所には従業者名簿を備え付けておく必要があります。
従業者名簿は、警察官の立入り時に確認されることがありますので、開業時から整備しておくことが重要です。

営業開始後に、営業者の氏名・住所、営業所の名称、構造設備など、届出内容に変更があった場合には変更届が必要になります。
営業を廃止した場合も、廃止届の提出が必要です。

深夜酒類提供飲食店営業は、届出後の営業実態が重要です。
届出内容と実際の営業内容がずれないように、営業開始後も継続して確認しましょう。

 

 

4.まとめ|関内でバー・シーシャバーを開業するなら事前確認が重要です

横浜・関内周辺でバーやシーシャバーを開業する場合、飲食店営業許可だけでなく、深夜0時以降の酒類提供、用途地域、店舗の構造、図面、消防・換気設備などを事前に確認する必要があります。

特に、深夜酒類提供飲食店営業開始届出では、警察署へ提出する図面や書類の作成が重要になります。
建築図面や不動産業者から受け取った平面図をそのまま提出できるとは限らず、風営法の基準に沿って営業所・客室・設備を整理しなければなりません。

また、関内周辺は店舗所在地によって、加賀町警察署と伊勢佐木警察署に管轄が分かれます。
物件を契約する前に、用途地域、賃貸借契約、シーシャの提供可否、深夜営業の可否を確認しておくことが重要です。

 

 

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【著者情報】この記事は2026年6月に更新しました。

行政書士 西 俊之(にし としゆき)

行政書士法人ARUTO 代表行政書士。

警察官時代は、主に捜査部門に従事していました。現在はその経験を活かし、風営法・深夜酒類提供飲食店営業・飲食店営業許可など、ナイトビジネス関連の許可申請を中心に行政書士業務を行っています。

横浜市内では、関内、伊勢佐木町、福富町、野毛、桜木町、馬車道、横浜駅周辺などのバー、シーシャバー、会員制バー、ガールズバー、コンセプトカフェ、アミューズメントバーなどのご相談を多数サポートしています。

風営法関連の相談・許可申請は年間300件以上対応しており、物件契約前の用途地域調査、管轄警察署の確認、保健所・警察署への手続きまで一括して対応可能です。

横浜市内でバー・シーシャバーなどの開業を検討されている方は、お気軽にご相談ください。

 

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