飲食店営業許可に必要な『水質検査成績書』とは~飲食店の営業許可申請の流れ

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目次

1.飲食店営業許可に必要な『水質検査成績書』とは

飲食店営業許可を申請するためには『水質検査成績書』を提出しなければならない場合があります。『水質検査成績書』とは、飲食店で利用する水質が適正なものなのかどうか検査したものになります。

 

私たちの利用している水は水質がいいのに、なぜそのようなものが必要になるのか、不思議に感じている方も多いのではないでしょうか。すべての店舗で提出が必要になるわけではありません。どのような場合に提出を求められるのか、どこに検査してもらうといいのかお伝えしていきます。

 

1-1.水質検査成績書とは

「水質検査成績書」とは、水道法に定められた検査機関として厚生労働大臣の登録を受けている機関が行っている水質の検査結果になります。飲食店の営業許可申請のために保健所に提出する書類の一つになっています。

 

私たちが普段から使用している水道は水質が良く、そのまま飲んでも問題ないものがほとんどです。これは、水道水を飲み水として安心して利用できるように、「水質基準に関する省令」に水質基準が定められ、水質管理を徹底しているからです。ご存じの通り、世界の中でも水道水を飲み水として利用できる日本はとても珍しい存在です。

 

ただし、これはあくまで水道管から直結している水が安全であって、そうでないものに関しては飲み水として適しているかどうか検査しなければ分かりません。そのため、該当する飲食店である場合には、保健所に水質検査成績書を提出しなければならないのです。

 

1-2.水質検査成績書が必要になるのは

飲食店営業許可の申請で必要となる水質検査成績書は、下記の水を使用する場合に提出が必要となります。

 

・貯水槽の水を使用する場合
井戸水を使用する場合

 

通常、戸建て住宅や低層ビルのような場合であれば、水道管から直結している水を使用することができますので水質に問題はなく、水質検査成績書の提出は不要です。しかし、マンションや高層ビルのような場合であれば、屋上にある貯槽タンク(貯水槽)に水を貯めて、そこから水を各階に送っているということが少なくありません。

 

建物が高くなってしまうと、水道管から直接、水を送ることができないためです。一般的には5階以上の建物になってしまうと、貯水槽を使用しているケースが多くなります。このような場合であれば、貯水槽の水が飲料用として適しているのかどうか、きちんと水質検査をしておかねばならないのです。

 

また、井戸水を使用する場合においても、同様に水質検査が必要となります。井戸水の中には、トリクロロエチレン等の化学物質や雑排水等による汚染が見受けられることがあります。どの井戸水でも安心して飲めるわけではないのです。

 

1-3.水質検査成績書はどこに依頼すればいいの

・建物を管理する大家さん、もしくは不動産業者から水質検査成績書をもらう
・水質検査を行っている検査機関に依頼する

 

そもそも、お店で使用する水が、貯水槽を使用しているのか、井戸水を使用しているのか分からないことも多いのではないでしょうか。物件を管理している大家さん、もしくは不動産業者に尋ねてみるようにしましょう水質検査は年一回以上行う必要があり、水質検査成績書をきちんと保管しておく義務があるからです。飲食店営業許可のために申請する水質検査成績書は、1年以内のものでなければなりませんが、検査しているはずですのでもらうといいでしょう。

 

自身で水質検査を行わねばならない場合には、検査機関に依頼しなければなりません。東京や近郊であれば、一般社団法人東京都食品衛生協会 東京食品技術研究所がおすすめの検査機関です。依頼してから一週間程度で水質検査成績書を受け取ることができ、費用は6,000円程度となっています。

 

2.飲食店の営業許可申請の流れ

①保健所に事前相談する
②提出書類を作成する
③営業許可の申請を行う
④保健所の施設検査の立ち合い
⑤営業許可証が交付される
⑥営業開始

 

これから飲食店営業を始めるという方であれば、大枠で許可申請の流れを把握しておくとスムーズに進ませることができます。申請から2週間から3週間程度で営業が可能となりますので、余裕を持って進めていくようにしましょう。

 

①保健所に事前相談する

店内の工事の計画を立てる頃には、保健所に事前相談に行く必要があります。飲食店に求められている店舗の基準は、冒頭からお伝えしている飲用可能な水であるかどうかはもちろんのこと、清潔さ」「耐久性」「明るさ」「排気や換気」「洗浄設備」「手洗い・消毒」「冷蔵庫の温度管理」「汚物処理」など、厳しいものとなっています。

 

食中毒を起こさないように、衛生管理についての意識を高めながら、飲食店経営に当たらなくてはならないからです。そのため、事前相談なしに工事が完成してしまうと、最悪の場合、工事のやり直しを求められたり、許可がおりないということもあり得るのです。

 

②提出書類を作成する

保健所に提出しなければならない申請書類は、「営業許可申請書」をはじめとして、冒頭からお伝えしている「水質検査成績書」、「営業設備の大要」「営業設備の配置図」「食品衛生責任者資格」「法人登記事項証明書」などが必要となります。

 

申請書類は保健所によっても書式が違いますので、飲食店を所轄している保健所のWEBサイトでダウンロードしておきましょう。店舗の工事や経営計画と共に進めていくことはかなり困難なことですから、飲食店許可申請に精通した行政書士に相談することがおすすめです。

 

③営業許可の申請を行う

所轄している保健所に申請書類一式を提出し、営業許可の申請を行います。ここでは、今後行われることになる施設検査の打ち合わせをしておく必要があります。

 

店内の検査は必ず行われるもので、その際には立ち合いが必要になりますから、現在の工事の状況がどうなっているのか確認があり、日程の打ち合わせをしておくことになります。そのため、申請書類の提出は、工事が完了する予定の10日くらい前にしておくといいでしょう。

 

④保健所の施設検査の立ち合い

申請時に打ち合わせをしておいた日程に、店内の検査に来られることになります。検査に来られる日までには、工事を完了させておき、店内を使用できるようしておかねばなりません。事前に打ち合わせをしておけば、指摘されて慌てるようなことはありませんが、指摘されやすい事項としては、

 

・水・湯を出る状態にしておく
・電気・ガスが使えるようにしておく
・冷蔵庫に電気を入れておき、使えるようにしておく
・手洗い器の消毒器などに液体せっけんを入れて使えるようにしておく
・必要な箇所に温度計を設置しておく
・客室と調理場を仕切っておく

 

つまり、今すぐ飲食店を始められる状態にしておかないと、検査することができないということなのです。意外に抜け落ちているところが指摘されますので、注意して準備しておくといいでしょう。

 

⑤営業許可証が交付される

施設検査が終わった後には「引換証」が渡される保健所もあり、営業許可を受け取る際に必要となりますので保管しておきましょう。営業許可が交付されましたら、所轄の保健所に直接受け取りに行かねばなりません。

 

⑥営業開始

営業許可証を取得すれば、飲食店の営業をスタートさせることができます。営業許可証と食品営業責任者のプレートは、お店の見えやすいところに掲示しておく必要があります。また飲食店の営業開始後に必要となる申請もありますので、忘れないようにしておくことが大事です。

 

・変更届
・廃業届
・更新届

 

申請内容に変更が生じる場合には、「変更届」を変更があった時から10日以内に提出しなければなりません。飲食店を廃業するときや店舗を移転するような場合には、「廃業届」が必要となります。また、許可期限が満了する際には、更新届」を満了日の約1か月前には所轄の保健所に提出しなければなりませんので忘れないようにしましょう。

 

3.まとめ

飲食店営業許可に必要な『水質検査成績書』など、分からないことがあれば飲食店営業許可に精通した行政書士に相談することをおすすめしますさらに風営法関係や深夜酒類提供飲食店などの場合においても、風営法などにも精通した行政書士に申請を依頼しておけばとても安心です。

 

飲食店営業や風営法の営業許可申請のためには、さまざまな書類を整備しなければなりません。大変な作業となり、店舗の開店準備に取り掛かりながら書類の整備を行うには、大きな負担となってしまいます。

 

飲食店営業許可申請や風営法、規制、法令に対する豊富な経験を持っている行政書士に依頼しておけば、とてもスムーズに進めることができ、安心して営業を始めることが可能となります。うまく活用してみてみることをおすすめします。

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