
営業中の入口の施錠と、閉店後の防犯対策は分けて考えましょう。
風俗営業許可を取得する際には、風俗環境浄化協会または管轄警察署による店舗の実査が行われます。
実査では、客室の面積や照明の明るさ、見通しを妨げる設備の有無など、さまざまな項目が確認されます。
その中で、意外と見落としやすいのが店舗入口に設置されている鍵です。
最近では、暗証番号式の電子錠やスマートロックなど、便利な機能を備えた鍵が普及しています。しかし、鍵の種類や機能によっては、実査で指摘を受ける可能性があります。
今回は、東京都における風俗営業許可の実査を中心に、店舗入口の鍵について注意すべきポイントを解説します。
1.風俗営業では営業中に店舗入口を施錠できない

東京都の「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例」第7条第1項第5号では、風俗営業者の遵守事項として、次のように定められています。
営業中において、営業所の出入口、客室等に施錠をし、又はさせないこと。
つまり、大半の都道府県では、風俗営業中に店舗の入口を施錠することは禁止されています。
ただし、店舗入口に鍵を設置すること自体が、一律に禁止されているわけではありません。
例えば、閉店後の防犯対策として鍵を使用することは、営業中の施錠とは区別されます。
重要なのは、営業中に店舗入口が施錠されないことです。
2.注意したい鍵の種類

店舗入口に使用される鍵には、さまざまな種類があります。
特に注意したいのが、次のような鍵です。
① オートロック式の鍵
ドアを閉めると自動的に施錠されるタイプや、一定時間が経過すると施錠されるタイプがあります。
営業中に自動的に鍵が閉まってしまう場合は、問題となります。
② 暗証番号式の電子錠
店舗の外側から暗証番号を入力して解錠するタイプです。
会員制BARなどで採用されることがありますが、営業中に施錠される仕組みになっている場合は注意が必要です。
③ 遠隔操作式の鍵
リモコンなどを使用して、離れた場所から施錠・解錠できるタイプです。
営業中に施錠されることがないよう、機能や使用方法を確認する必要があります。
④ スマートロック
スマートフォンを鍵の代わりとして使用できるタイプです。
スマートロックの中には、設定によってオートロック機能を有効にできる製品もあります。
そのため、現在は施錠されていなくても、自動施錠の設定や機能によっては実査で問題になる可能性があります。
3.電子錠の取り付け前にご相談いただいた事例

電子錠は購入・取り付け前に、機能と営業中の使い方を確認しましょう。
行政書士法人ARUTOでは、浄化協会などによる実査の前に、お客様の店舗を訪問し、設備の確認を行っています。
過去には、店舗入口に暗証番号式の電子錠を取り付けたいと、お客様からご相談いただいたことがありました。
会員制BARなどで見かける、外側から暗証番号を入力して解錠するタイプの鍵です。
取り付けを予定していた電子錠の構造や使用方法を確認したところ、営業中の入口の施錠につながる計画だったため、そのままの導入は控えていただくようお伝えしました。
電子錠は、設置すること自体が一律に禁止されているわけではありません。ただし、鍵の機能や営業中の運用によっては、風俗営業のルールに抵触するおそれがあります。
こうした詳細は、通常の風俗営業許可申請の図面だけでは確認できないことがあります。
店舗入口の鍵や電子錠を検討している場合は、購入・取り付け前にご相談ください。事前に確認することで、取り付け後の撤去や追加工事を避けやすくなります。
4.実査前には鍵の動作確認を!

図面だけでなく現地で鍵の動作を確認し、実査での指摘による許可の遅れを防ぎましょう。
浄化協会による実査では、実際の店舗設備を確認します。
そのため、店舗入口の鍵についても、見た目だけではなく、どのような操作で施錠・解錠されるのかを把握しておくことが重要です。
特に確認したいのは、次のポイントです。
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ドアを閉めると自動的に施錠されないか
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一定時間の経過で施錠されないか
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スマートロックに自動施錠機能が搭載されていないか
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遠隔操作によって施錠できる仕組みになっていないか
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営業中に施錠されない状態を確保できるか
特に注意したいのは、自動ロック機能が搭載されているというだけで、実査において不適合と判断される可能性が十分にあることです。
仮に自動ロック機能をオフに設定していたとしても、それだけで問題がないと判断されるとは限りません。
鍵の種類や構造によっては、設備自体の撤去を求められる可能性もあります。
行政書士法人ARUTOでは、こうしたリスクを避けるため、実査前に現地で設備を確認し、必要に応じてお客様に改善をお願いしています。
実査当日に指摘を受けないよう、事前に確認しておきましょう。
5.まとめ|店舗入口の鍵も事前確認が大切
風俗営業許可の実査では、面積や照明だけでなく、店舗入口の鍵にも注意が必要です。
特に、最近の電子錠やスマートロックは多機能なため、見た目だけでは判断できません。
営業中に施錠されないことが基本ですが、鍵の構造や設定によっては、撤去などの対応が必要になる可能性もあります。
行政書士法人ARUTOでは、風俗営業許可申請の書類作成に加え、実査前の店舗確認や、設備に関するアドバイスも行っています。
東京都・大阪府をはじめ、全国からのご相談に対応しています。 風俗営業許可の取得をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
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※この記事は、2026年10月に行政書士が最新情報をもとに更新しました。
この記事の監修者 行政書士 西 俊之
行政書士法人ARUTO 代表。
元警察官としての経験を活かし、風営法・ナイトビジネス関連の許可申請を中心に行政書士業務を行っています。
カラオケバー・キャバクラ・ガールズバー・クラブ・アミューズメントカジノ・ポーカーバーなど、風営法関連の相談・許可申請は年間300件以上サポートしています。


