六本木・麻布エリアで深夜営業許可を取得する手続きのポイント

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コラム

目次

1.六本木・麻布エリアの特徴

東京都港区の北部に位置する六本木・麻布エリア。

六本木ヒルズを代表に大型商業施設、タワーマンションなども集中し東京有数、日本でも代表的な繁華街になっています。

 

六本木の魅力は「仕事」、「遊び」、「住む」が上手く融合していることが大きな魅力です。

 

高層ビルにオフィスが集合していたり、相場は高いものの賃貸住宅も豊富にあります。それから飲食店、各種ショップ、文化施設、遊戯施設などがバランスよく存在しています。大都会東京の魅力が詰め込まれていると言っても良いくらいです。

 

そして繁華街としても有名です。繁華街とは言うものの猥雑なイメージになりますが六本木の場合、上質に洗練されています。飲食店にしても高級店が多く、街を走る車も高級外車や大使館ナンバーをつけた高級車もよく見かけます。また近隣に大使館が多く国際色豊かな街並みから見て取れるように多国籍料理店が数多く存在します。

 

そんな華やかなイメージのある六本木・麻布エリアで飲食店を開業される方はここ数年増加傾向にあるとも言われています。これは繁華街の特徴でもあるのですが六本木・麻布エリアは物件の更新率が低いと言われています。それだけ時代の移り変わりが激しいということなのでしょう。

 

また景気に左右されにくいのも隠れ家的な飲食店が多い六本木・麻布エリアの特徴です。そんな六本木・麻布エリアで1日でも早く必要な許可『飲食店開業・深夜営業許可(正しくは、「深夜における酒類提供飲食店開始届」』を取得してオープンしたい営業者の方に向けて解説します。

 

2.六本木・麻布エリアで深夜営業許可取得の流れ

2-1. 深夜営業許可が必要なお店は?

深夜酒類提供飲食店営業とは午前0時から午前6時にかけて酒類をメインに提供する飲食店営業を行っている店が該当します。(居酒屋・BAR等)

 

※六本木1丁目~ 7丁目・麻布十番1丁目・2丁目は午前1時から午前6時まで主食をメインに扱っている飲食店はこれに該当しません。(牛丼屋・ラーメン屋等)

 

2-2.物件契約

まずは店舗となる物件を決めるかと思いますが、不動産会社の紹介してもらった物件で店舗を始める方がほとんどかと思います。良い物件が見つかったら直ぐにでも契約したい所ですが注意が必要です。

 

深夜営業をする場合に必ず確認して頂きたい事があります。それは「用途地域」の確認です。

 

深夜酒類提供飲食店の開始届出はどこでもできるるという訳ではありません。ご自身の店舗物件の場所がこの「用途地域」(商業地域・近隣商業地域)に適合しているか確認してください。

 

特に、六本木・西麻布エリアでは、商業地域と住居地域が入り乱れていますので、用途地域の確認には注意が必要です。

 

用途地域は、港区の「都市計画情報提供サービス」のインターネットからでも確認できますし、港区役所・都市計画課にて確認する事も可能です。六本木・麻布エリアでは近隣がすぐ住宅街というエリアが多く存在しますのでより注意深く確認する必要があります。また以前も深夜営業の店舗が入っていたからといって問題がないとは言い切れないのでご自身で確認することは怠らないようにしてください。

 

2-3.飲食店営業許可の申請

用途地域を確認後、「飲食店営業許可」→「深夜酒類提供飲食店営業」という流れになります。ここでは飲食店営業許可申請に必要な書類・設備等を解説します。

 

六本木・麻布エリアの管轄保健所は大江戸線「赤羽橋」駅から徒歩5分程度の場所にある「みなと保健所・生活衛生課」です。目印は東京都済生会中央病院という大きな病院の隣に位置しますのでこちらの病院を目指していけば間違える事はないでしょう。

 

飲食店営業許可申請の手続きは、必要書類を準備すれば予約をしなくても直接みなと保健所5階・生活衛生課に行けば受け付けてくれます。

 

港区みなと保健所

飲食店営業許可申請必要書類

① 店舗の図面2枚

店舗レイアウト・各種設備(手洗い器・シンク・食器棚・更衣室等)

※手書きでも可

 

② 食品衛生責任者の資格(原本)

申請時に食品衛生責任者の資格をお持ちでない又は資格取得が間に合わない方もいるかと思います。その場合は3か月以内に食品衛生責任者を設置する旨の誓約書を提出すれば済みますので資格証がないからオープンできない訳ではないので安心して下さい。

 

③ 会社登記簿謄本(法人のみ)

原本とコピーを1部ずつ持っていきます。(原本は還付してくれます。)

 

④ 衛生管理計画表(HACCP)

 

⑤ 水質検査成績書(貯水槽使用水、井戸水使用の場合)

※こちらは任意ですが衛生管理計画表があると手続きが迅速に行われるだけでなくオープン後の作業が非常にスムーズになります。又これに付随する衛生管理記録表は2021年6月から3年間の記録・保管が義務付けられていますので作成した方が良いでしょう。書式は「公益社団法人 日本食品衛生協会」のHPからダウンロードできます。

 

⑤ 申請手数料(¥16,000)

※港区では、2022年3月末日まで申請手数料は無料となってます。(中小企業、個人事業主の方に限る)

申請した際は、受領印が押された申請書をコピーか写メで保存しておきましょう。クレジットカードの申し込みなどの各種申込みでは審査を要するものがあります。飲食店営業許可書が必要になりますが、申請書の写しでも受付してもらえるか会社もありますので、1日でも早くオープンしたい方は必ず受領印が押された申請書をコピーか写メするようにしましょう。

 

2-4.飲食店営業許可設備概要

新規営業許可申請をするにあたって注意しなければならないのが、前物件も飲食店(深夜営業)をしていたから大丈夫だということはありません。それには様々な状況や理由があるのですが、例えば前物件の営業者が営業許可受理後に内装工事を施しているなどが考えられます。

 

その場合、違法な内装設備工事(消火・給排水・換気)が行われていることが少なくありません。居抜き物件の場合この様なケースが稀にありますがこういう場合の判断は非常に難しく、専門家じゃなければ解らない事が多いでしょう。お困りの際は風営許認可の経験豊富な弊所にご相談頂ければと思います。

 

六本木・麻布エリアの特徴としては、高級店が多く内装工事にこだわる営業者の方が多いのもあり、知らず知らずのうちに違法建築になってしまっていることがありますので注意が必要です。ここでは違法な内装工事にならい様にそれぞれの設備概要を解説します。

① 調理場内に従業員用手洗いの設置(L5サイズが必要)

※2021年6月から蛇口のひねりはレバー式(肘で閉栓出来る設備)

 

② 区画(スイングドア)

調理場と客室の仕切りに設置

 

③ 食器用棚

必ず扉付の棚であること(店舗・食器数に見合う棚のサイズ・数)

 

④ 床・壁

水捌けの良い材質(長尺シート・パラテックス加工)設備(排水設備・十分な勾配等)を設置。

床から1m程度までは耐水性材料を使用する。(腐食を防ぐためなのでもし耐水性材料が使用されてなければ上から0.06㎜程度の鉄板を貼っても良い。)

※消防検査のことも考え耐火性のある材料を選定した方が出戻り工事にならずコスパも良いでしょう

 

⑤  洗浄設備(幅45㎝×奥行36㎝×高さ18㎝)

食器等洗浄用のシンクは2槽以上必要ですが店舗の大きさ等により規定のシンクサイズが設置できない場合等もあると思います。保健所担当者に相談する事で緩和してくれることもありますので相談してみましょう。またシンクが1つしかない場合(居抜きの場合に多い)等は食洗器を設置することで許可が下りる場合があります。

 

⑥ 給湯設備

湯沸器設備(ガス・電気問わず)衛生上問題のない水質の給湯が出来る設備を設置。

 

⑦ 冷蔵庫(温度計付)

10℃以下に保てる冷蔵庫とその温度を測定できる設備の設置

 

⑧  ゴミ箱の設置

蓋があり耐水性で十分な容量があるもの。(70ℓ程度を目安にする)

 

⑨ 清掃用具入れ

※棚に扉がなくても問題はないですが、調理場内に設置する場合は保健所担当者に相談すると適切な対処法を教えてもらえます。

 

⑩ 更衣室

※営業所の規模により更衣室を設置出来ない場合もあると思いますが、着替え等を入れる袋(更衣袋)を置くことで問題ありません。

 

⑪ 調理場内(従業員手洗い)・トイレに消毒液の設置

 

以上が飲食店営業許可に必要な設備です。食品を清潔かつ衛生的に保つために必要な設備だということが解ると思います。施工業者の方に依頼する時も任せっきりにするのではなく、この設備概要をお伝えし理解してもらった上で工事してもらうようにしましょう。施工業者は施工のプロであって飲食店営業許可申請のプロではないという事を忘れないようにしてください。

 

2-5.保健所の検査

飲食店営業許可の申請を完了すると担当者と検査の日程調整を行います。

 

そして、検査をクリアすると翌営業日から営業が可能となります。

 

3.深夜酒類提供飲食店開始届の届出

3-1.管轄警察署の確認

飲食店営業許可書を受け取ったら深夜営業の届出が可能になります。深夜営業許可の申請は警察署になりますので管轄の警察署を事前に確認しておきましょう。

 

六本木・麻布エリアの申請窓口は麻布警察署になります。麻布警察署では都内でも風営法の申請数はトップクラスに多いため事前予約していくことをお勧めします。

 

麻布警察署の管轄

六本木1丁目(10番の一部を除く)2~7丁目・元麻布1~3丁目・西麻布1~4丁目・麻布台1~3丁目・麻布狸穴町・麻布永坂町・東麻布1~3丁目・麻布十番1~4丁目・南麻布1~5丁目

 

3-2.深夜営業許可の必要書類

① 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書・営業の方法

書式については、警視庁のホームページからダウンロードできますのでこちらをクリックしてお使いください。

 

② メニュー表

チャージ料、ドリンク代等が記載してあるもの。「ask」と値段が不明瞭なものはふさわしくありませんので注意ください。

 

③ 営業所周辺(半径100m)の概略図

営業所から半径100m以内の用途地域を表記した概略図

複製許諾証付きのゼンリン地図を縮尺1/1000にして記入するのが効率的です。

 

④ 店舗図面・求積表

ここで作成する図面は通常の建築図面ではなく風営法のルールに沿って作成した図面でなくてはならないので不動産会社・内装施工業者から渡された図面はそのままでは使用できません。

 

また、手書き図面でも構わないのですが修正しなければならなくなった時には大変な作業になってしまうので図面作成ソフトを使用すると効率よくできます。

 

風営法(深夜酒類提供飲食店開始届)の図面作成についてはコチラの記事にて詳しく解説しています。

 

⑤ 賃貸借契約書・使用承諾書

又貸しになる場合は、建物オーナー及び賃借人からの使用承諾書が必要になります。

 

⑥ 法人の場合(会社登記簿謄本・定款・役員全員の住民票・役員一覧表)

 

⑦ 営業許可書

 

⑧ 誓約書

 

3-3.深夜営業許可の設備概要

① 客室が複数ある場合は1室の面積が9.5㎡以上必要となります。

何を基準で1室とするかは曖昧な部分もあるのですが、間仕切り等で仕切られている場合は当然ですが床から1m以上ある作業台や棚等があると1室とみなされる場合がありますので施工する際には、事前に相談をすることをお勧めします。

 

② 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けない。

※パーテーション等の間仕切り設備は勿論ですが視界を妨げるものは全てNGになります。(植栽・カーテン・透視率2割以上の柵等) 

 

③ 客室の出入り口に扉を設置している場合、施錠設備を設けないこと。

 

④ 営業所内の照明の照度を20ルクス以上に保つこと。

20ルクスの明るさとは概ね晴天の日の室内の端部の明るさと言われています。簡単に言うと部屋の端っこの暗がり部分といったところでしょう。

 

⑤ 卑猥な掲示物の禁止

店内の掲示物や装飾品等に裸の写真やそれに近いもの等、一般的にいやらしいと捉えられてしまうポスター等を掲示したりしないこと。

 

3-4.申請完了後の対応

深夜営業許可の申請が無事に完了したら、警察官の立ち入りにも備えないといけません。

 

深夜営業につきましては、許可証というのはありませんので、警察署に提出した書類の副本・受領書を営業所に置いておきましょう。

 

警察官の立ち入りは予告なしに突然やってきます。そこで必ずチェックされるのが従業者名簿です。従業者名簿の備え付けは義務(100万円以下の罰金)ですので、必ずお店に備え付けるようにしてください。

 

従業者名簿の保存期間は3年と長いですので退職した従業員についても必ず保管しておいてください。

 

弊所が使用している従業者名簿こちら

 

4.まとめ

他にも細かな点はありますが、以上が深夜営業許可の申請手続きになります。

 

六本木・麻布エリアの所轄である麻布警察署は都内でもトップクラスに風営法の申請を取り扱いますので、担当者の目も肥えており書類チェックも厳しいです。図面の書き直して提出するように求められたということもよくありますので、1日でも早くオープンしたい営業者の方は最初から風営法専門の行政書士に依頼することをお勧めします。

 

深夜営業許可(保健所含まず)の行政書士報酬の相場は、11万円(税込)と言われています。それに建物の大きさや構造が複雑であれば追加料金が発生するのが一般的です。

 

弊所は六本木・麻布エリアまでは15分程度と近距離にあり、これまでにも麻布警察署には多数の申請を行ってきた実績があります。行政書士が複数で対応していますのでお急ぎの案件にも対応可能です。

 

また弊所では初めての方でもご依頼いただきやすいように相場よりも低く価格設定しており、交通費も別途頂戴しておりません。

 

許可後のアフターフォローにも力を入れております。ご相談だけでも喜んでお受けしいますので六本木・麻布エリアでの深夜営業許可に関する疑問点はお気軽に弊所までお問合せください。

 

 

弊所の料金表はコチラ

 

 

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