麻雀(マージャン)店、パチンコ店をはじめるなら~風営法4号の許可申請について

column
コラム

目次

1. 「風営法4号」許可について

麻雀店(雀荘)、パチンコ店など客の射幸心をそそる恐れのある遊戯を提供する場合には、「風俗営業法4号営業(以下、風営法4号)」の許可を取得しておく必要があります。

 

風営法1~3号とは異なり飲食ではなく、「遊戯」を目的とする営業形態となっています。

 

1-1. 風営法4号の概要

風営法4号においては、該当する店舗について次のような営業形態であることが定められています。

 

・麻雀屋、パチンコ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業

 

風営法4号のポイントとして、客に対して「射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる」といった行為が対象となっており、そのように遊技をさせる「設備が設置されている」ことが基準となっていることが分かります。麻雀店やパチンコ店が風営法4号に該当しますが、その他にも射幸心をそそるおそれのあると考えられる「射的」や「輪投げ」などにおいても「その他」に該当すると考えられます。

 

また風営法4号においては、許可を取得すれば自由に営業できるというものではありません。麻雀店の場合であれば、風営法によって次のように遊戯料金に対する考え方が定められています。

 

・国家公安委員会規則で定める遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度(麻雀屋を営む風俗営業者にあっては、遊技料金)に関する基準に従い、その営業を営まなければならない。【第19条(遊戯料金等の規制)】

 

パチンコ店についても、貸し玉料金が定められており、貸し玉料金に消費税を上乗せした金額が上限額となっています。一定の条件のもとで景品との交換が認められているのが特徴です。なお「風営法4号」許可を取得してからでなければ営業が認められていませんので注意が必要です。

 

1-2. 風営法4号とほかの風営法許可との違い

風俗営業許可は5種類の形態が定められており、1号~3号までが飲食を目的とする営業形態であり、5号については射幸心をそそるおそれのある遊技設備がある店舗を指しています。

 

具体的な業種としては次の通りです。

 

■1号営業:スナック・キャバクラ・ラウンジ・ホストクラブなどの社交飲食店
■2号営業:暗めのカフェやバー、居酒屋などの低照度飲食店
■3号営業:ネットカフェや個室居酒屋などの区画席飲食店
■5号営業:ゲームセンター・ダーツバーなど客に射幸心をそそる遊戯を提供する店舗

 

麻雀店やパチンコ店などの4号営業と5号営業との違いが難しいですが、次のように区別されています。

 

■4号営業:設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる
■5号営業:遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるものを備える店舗

 

4号営業と5号営業のポイントとして、「遊戯方法」「遊戯設備」にあります。

 

そもそも遊戯方法に射幸心をそそる恐れがあるならば4号営業になります。ただし800円以下の景品を獲得できるようなクレーンゲームなどの設置においては4号営業の対象とはならず、5号営業の対象と解されています。

 

1-3. 風営法4号の「射幸心」とは

風営法4号においては、「客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」が該当しますが、射幸心をそそるつもりはなくても恐れがある場合に適用されるものとなっています。

 

射幸心をそそる恐れがあるとなぜ問題なのかというと、お金が大きく絡んでいるからであると言えます。射幸心をあおってしまえば、財産を得ようとして勤労意欲がなくなってしまう可能性が大いに考えられます。いわゆるギャンブル依存症の問題です。

 

例えば営業時間。

 

射幸心をあおらないように、すべての風俗営業は原則午前0時から6時までは営業ができませんしかもパチンコ店については都道府県の条例によって午後9~11時から朝10時までの営業は認められていない地域が多くなっています。

 

またパチンコ店での換金率の宣伝は、射幸心をあおる行為になりますので、規制によってできないことになっています。あるいは大量出玉を獲得できるような、射幸心をあおる不正な台を設置することも許されていません。このように「遊戯方法」だけではなく、「遊戯設備」においてもさまざまな規制がされているのです。

 

2. 「風営法4号」の許可を受けるために知っておきたいポイント

風営法4号については、「構造的・設備的な基準」「遊技料金の規制」が大きなポイントなっています。これらについてはかなり細かく検査されることになりますから、プロの目でしっかりと基準を満たしておくことが必要になります。

 

2-1. 風営法4号の構造的・設備的な基準

風営法4号営業については、構造や設備において厳格な基準が設けられています。そのポイントについて解説していきましょう。

 

①客室内部の見通しについて

高さ1m以上の仕切りをしたり、背の高い椅子などによって、客室の内部の見通しを妨げるような設備を設けることはできません

 

②射幸心をそそる宣伝や設備

善良の風俗または清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないことと定められています。これは射幸心をあおるような宣伝や広告、表示物の掲示をはじめ、現金の払い出しができるようなゲーム機などの設置はできないということを指しています。

 

③客室の出入口に施錠の設備を設けない

店外への出入口は除かれていますが、施錠できる扉を二重にするようなことはできません

 

④店舗内の明るさを10ルクス以上に

店舗内の明るさが10ルクス以下とならないような構造や設備を有しておかねばなりません。

 

⑤騒音や振動が条例で定められている数値を満たすこと

騒音または振動の数値は、都道府県の条例によって定められています。その数値を満たすような構造や設備を有しておかねばなりません。

 

さらにパチンコ屋では次に掲げる基準も定められています。

 

⑥営業で使用する遊技機以外の遊戯設備を設けないこと

特定の遊戯設備だけしか設置してはなりません。

 

⑦店内の客の見やすい場所に賞品を提供する設備を設けること

パチンコ屋で交換できる景品に関しては、客の見にくい場所に設備を設けることはできません。

 

これらの構造的・設備的な基準については、検査においてかなり細かくチェックされる内容となっています。当然ながら図面の作成も必要になりますので、目測ではなく専門的なスキルが要される部分であると言えます。

 

2-2 .風営法4号の遊技料金の規制

風営法4号営業においては、細かく遊技料金の上限が定められています。

 

麻雀については次の通りとなっています。

 

■客一人当たりの時間を基礎として遊技料金を計算する場合

①全自動式の麻雀台 一時間につき600円
②その他の麻雀台 一時間につき500円

 

■麻雀台一台につき時間を基礎として遊技料金を計算する場合

①全自動式の麻雀台 一時間につき2,400円
②その他の麻雀台 一時間につき2,000円

 

パチンコ屋については次の通りとなっています。

 

①玉一個につき4円
②メダル一枚につき20円

 

麻雀・パチンコ、おのおのの料金に消費税相当額を加えた金額を超えて、遊戯を提供してはなりません。また射幸心をあおることになりますから、換金率を表示させることもできません

 

3. まとめ

風営法4号の許可を受けるには、とても多くの書類を整備しなければなりません。冒頭からお伝えしている通り、構造や設備に関する検査もあることから、かなり専門的にチェックしておく必要があります。これらすべてを、開店準備と共に行うことは難しいことではないでしょうか。

 

スムーズに開店準備を進めたいのであれば、許可申請に精通した行政書士に申請を依頼することが無難です。開店準備に集中することができますので、安心して営業開始することが可能となります。

関連記事

PAGE TOP