麻雀店開業で必要な風営法4号許可|申請手続きと実務上の注意点

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コラム

目次

 

1.はじめに

麻雀店の営業は、風営法により料金の上限が定められており、自由に価格設定ができないという特徴があります。

しかし、物価の上昇が続く現在においても、この料金体系は大きく変わっておらず、経営面で難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。

こうした状況の中で、収益を安定させるためには、飲食店営業許可を取得し、ドリンクやフードの提供によって売上を確保していくことが重要となります。

特にドリンクは安定した収益源となりやすく、さらにフードの提供を組み合わせることで客単価の向上も期待できます。

最近では、業務用の簡易調理で提供できるフードも多く、オペレーションの負担を抑えながら導入することも可能です。

実務上も、飲食提供の有無によって収益構造が大きく変わるケースは少なくありません。

また、近年では個室麻雀のニーズも高まっており、落ち着いた空間で飲食を楽しみながらプレイしたいという需要が増えています。

さらに、Mリーグや麻雀格闘倶楽部といったコンテンツの人気も根強く、麻雀そのものへの関心も引き続き高い状況にあります。

本記事では、麻雀店における飲食提供と風営法の関係について、実務の視点から分かりやすく解説していきます。

 

 

2. 「風営法4号」許可について

麻雀店(雀荘)、パチンコ店など客の射幸心をそそる恐れのある遊戯を提供する場合には、「風俗営業法4号営業(以下、風営法4号)」の許可を取得しておく必要があります。

 

風営法1~3号とは異なり飲食ではなく、「遊戯」を目的とする営業形態となっています。

 

2-1. 風営法4号の概要

風営法4号においては、該当する店舗について次のような営業形態であることが定められています。

 

・麻雀屋、パチンコ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業

 

風営法4号のポイントとして、客に対して「射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる」といった行為が対象となっており、そのように遊技をさせる「設備が設置されている」ことが基準となっていることが分かります。麻雀店やパチンコ店が風営法4号に該当しますが、その他にも射幸心をそそるおそれのあると考えられる「射的」や「輪投げ」などにおいても「その他」に該当すると考えられます。

 

また風営法4号においては、許可を取得すれば自由に営業できるというものではありません。麻雀店の場合であれば、風営法によって次のように遊戯料金に対する考え方が定められています。

 

・国家公安委員会規則で定める遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度(麻雀屋を営む風俗営業者にあっては、遊技料金)に関する基準に従い、その営業を営まなければならない。【第19条(遊戯料金等の規制)】

 

パチンコ店についても、貸し玉料金が定められており、貸し玉料金に消費税を上乗せした金額が上限額となっています。一定の条件のもとで景品との交換が認められているのが特徴です。なお「風営法4号」許可を取得してからでなければ営業が認められていませんので注意が必要です。

 

2-2. 風営法4号とほかの風営法許可との違い

風俗営業許可は5種類の形態が定められており、1号~3号までが飲食を目的とする営業形態であり、5号については射幸心をそそるおそれのある遊技設備がある店舗を指しています。

 

具体的な業種としては次の通りです。

 

■1号営業:スナック・キャバクラ・ラウンジ・ホストクラブなどの社交飲食店
■2号営業:暗めのカフェやバー、居酒屋などの低照度飲食店
■3号営業:ネットカフェや個室居酒屋などの区画席飲食店
■5号営業:ゲームセンター・ダーツバーなど客に射幸心をそそる遊戯を提供する店舗

 

麻雀店やパチンコ店などの4号営業と5号営業との違いが難しいですが、次のように区別されています。

 

■4号営業:設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる
■5号営業:遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるものを備える店舗

 

4号営業と5号営業のポイントとして、「遊戯方法」「遊戯設備」にあります。

 

そもそも遊戯方法に射幸心をそそる恐れがあるならば4号営業になります。ただし800円以下の景品を獲得できるようなクレーンゲームなどの設置においては4号営業の対象とはならず、5号営業の対象と解されています。

 

2-3. 風営法4号の「射幸心」とは

風営法4号においては、「客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」が該当しますが、射幸心をそそるつもりはなくても恐れがある場合に適用されるものとなっています。

 

射幸心をそそる恐れがあるとなぜ問題なのかというと、お金が大きく絡んでいるからであると言えます。射幸心をあおってしまえば、財産を得ようとして勤労意欲がなくなってしまう可能性が大いに考えられます。いわゆるギャンブル依存症の問題です。

 

例えば営業時間。

 

射幸心をあおらないように、すべての風俗営業は原則午前0時から6時までは営業ができませんしかもパチンコ店については都道府県の条例によって午後9~11時から朝10時までの営業は認められていない地域が多くなっています。

 

またパチンコ店での換金率の宣伝は、射幸心をあおる行為になりますので、規制によってできないことになっています。あるいは大量出玉を獲得できるような、射幸心をあおる不正な台を設置することも許されていません。このように「遊戯方法」だけではなく、「遊戯設備」においてもさまざまな規制がされているのです。

 

 

3. 「風営法4号」の許可を受けるために知っておきたいポイント

風営法4号については、「構造的・設備的な基準」「遊技料金の規制」が大きなポイントなっています。これらについてはかなり細かく検査されることになりますから、プロの目でしっかりと基準を満たしておくことが必要になります。

 

3-1. 風営法4号の構造的・設備的な基準

風営法4号営業については、構造や設備において厳格な基準が設けられています。そのポイントについて解説していきましょう。

 

①客室内部の見通しについて

高さ1m以上の仕切りをしたり、背の高い椅子などによって、客室の内部の見通しを妨げるような設備を設けることはできません

 

②射幸心をそそる宣伝や設備

善良の風俗または清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないことと定められています。これは射幸心をあおるような宣伝や広告、表示物の掲示をはじめ、現金の払い出しができるようなゲーム機などの設置はできないということを指しています。

 

③客室の出入口に施錠の設備を設けない

店外への出入口は除かれていますが、施錠できる扉を二重にするようなことはできません

 

④店舗内の明るさを10ルクス以上に

店舗内の明るさが10ルクス以下とならないような構造や設備を有しておかねばなりません。

 

⑤騒音や振動が条例で定められている数値を満たすこと

騒音または振動の数値は、都道府県の条例によって定められています。その数値を満たすような構造や設備を有しておかねばなりません。

 

さらにパチンコ屋では次に掲げる基準も定められています。

 

⑥営業で使用する遊技機以外の遊戯設備を設けないこと

特定の遊戯設備だけしか設置してはなりません。

 

⑦店内の客の見やすい場所に賞品を提供する設備を設けること

パチンコ屋で交換できる景品に関しては、客の見にくい場所に設備を設けることはできません。

 

これらの構造的・設備的な基準については、検査においてかなり細かくチェックされる内容となっています。当然ながら図面の作成も必要になりますので、目測ではなく専門的なスキルが要される部分であると言えます。

 

3-2 .風営法4号の遊技料金の規制

風営法4号営業においては、細かく遊技料金の上限が定められています。

 

麻雀については次の通りとなっています。

 

■客一人当たりの時間を基礎として遊技料金を計算する場合(消費税は含みません)

①全自動式の麻雀台 一時間につき600円
②その他の麻雀台 一時間につき500円

 

■麻雀台一台につき時間を基礎として遊技料金を計算する場合(消費税は含みません)

①全自動式の麻雀台 一時間につき2,400円
②その他の麻雀台 一時間につき2,000円

 

パチンコ屋については次の通りとなっています。

 

①玉一個につき4円
②メダル一枚につき20円

 

麻雀・パチンコ、おのおのの料金に消費税相当額を加えた金額を超えて、遊戯を提供してはなりません。また射幸心をあおることになりますから、換金率を表示させることもできません

 

3-3.お酒の提供については要確認

飲食物の提供については、原則、保健所の飲食店営業許可が必要となります。

例えば、お酒の提供についても、提供方法や地域の運用によって判断が異なる場合があるため、事前に確認しておくことが重要です。

一方で、飲食店営業許可を取得しない場合でも、自動販売機による販売や、缶・ペットボトルなど未開封の状態で販売する形であれば、取り扱いが可能とされるケースもあります。

 風俗営業等規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例(東京都)

 

なお、ウーバーイーツなどの配達サービスを利用する場合であっても、店舗側で調理を行う場合には、原則として飲食店営業許可が必要となります。

一方で、既製品をそのまま販売するのみで、調理行為を伴わない場合には、飲食店営業許可が不要とされるケースもあります。

ただし、具体的な取り扱いは営業形態や地域によって異なるため、事前に保健所へ確認することが重要で、実務上もこの点について誤解されているケースが多いため注意が必要です。

 

 

4. まとめ

風営法4号の許可を受けるには、多くの書類の整備が必要となり、さらに構造や設備に関する検査もあるため、専門的な確認が求められます。

これらを開店準備と並行して進めることは容易ではなく、スケジュール管理や書類不備によって開業が遅れてしまうケースも少なくありません。

スムーズに開店準備を進めたい場合には、風営法の許可申請に精通した行政書士へ依頼することが重要です。

当事務所では、年間300件以上の風営法関連手続きを取り扱っており、構造・設備のチェックから申請、検査対応まで一貫してサポートしております。

開業準備に集中していただけるよう、実務に即したサポートを行っておりますので、風営法4号の許可をご検討の方は、物件契約前の段階からお気軽にご相談ください。

早い段階でのご相談が、リスク回避とスムーズな開業につながります。

 

 

合わせて読んでいただきたい記事

麻雀店の開業や運営にあたっては、風営法だけでなく、営業形態や収益構造についても理解しておくことが重要です。

当事務所では、実務に基づいた麻雀店開業に役立つ記事も掲載しておりますので、ぜひあわせて参考にしてみてください。

実際の運用でよく受ける相談を記事にしていますので、開業前に一度目を通してみてください。

 

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当事務所の麻雀申請の実績(お客様の声)

当事務所では、麻雀店の風営法許可申請についても多数の対応実績があり、これまでに50店舗以上の申請をサポートしております。

個室麻雀店やアミューズメント麻雀、既存店舗からの増店など、さまざまな営業形態に対応してきました。

実際にご依頼いただいたお客様の声も掲載しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

保全対象施設の調査や警察署ごとの運用にも対応しながら、実務に即したサポートを行っています。

 

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※この記事は2026年3月に行政書士が最新情報をもとに更新しました。

監修:行政書士 西 俊之

行政書士ARUTO事務所 代表。
風営法・ナイトビジネス関連の許可申請を専門に取り扱い、年間300件以上の風営法関連手続きに携わる。
元警察官としての経験を活かし、風俗営業許可、深夜酒類提供飲食店営業、アミューズメントカジノなどの許可申請をサポートしている。

 

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