『特定衣類着用飲食店』の許可申請について~水着や下着を着用して接客する居酒屋などの規制

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目次

1.『特定衣類着用飲食店』の許可申請について~水着や下着を着用して接客する居酒屋などの規制

東京都では「特定異性接客営業等の規制に関する条例」において水着や下着姿で接客する飲食店を「特定衣類着用飲食店」と規定しています

 

いわゆる「JKビジネス」という言葉が生まれ、社会問題になったことからこの条例が生まれました。東京都において2017年7月に施行された「特定異性接客営業等の規制に関する条例」では、次のように定められています。

 

『喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業のうち、水着、下着その他の公安委員会規則で定める衣服を客に接する業務に従事する者が着用することによって、客の性的好奇心をそそるおそれがあるものをいう。』

 

この条例を見てもお分かりになる通り、「水着」「下着」に特定して、お客さんの性的好奇心をそそるような飲食店を「特定衣類着用飲食店」としていることが分かります。

 

「特定異性接客営業等の規制に関する条例」においては、18歳未満の青少年が関わることが相応しくない営業形態を定め、規制を行っているのです

 

『相応しくない営業形態』として2点掲げられており、1点目が「特定異性接客営業」で、2点目が今回ご紹介する「特定衣類着用飲食店」です。

 

「特定異性接客営業」とは、マッサージや添い寝、撮影会、コミュ、散歩などといったもので、18歳未満の青少年が業務に従事していると明示・連想させるもので、性的好奇心をそそる恐れのあるものと規定されています。

 

東京都内に特殊異性接客営業を出店するには、営業所を管轄する地域の警察署に届出を提出しなければならないことになっています。「特定衣類着用飲食店」については、営業の届出は必要ありませんが、深夜酒類提供飲食店の届出を提出する際に、「特定衣類着用飲食店」である旨を記載しなければならないことになっています。

 

2.『特定衣類着用飲食店』の規制内容

「特定衣類着用飲食店」の規制内容は、部分的に「特定異性接客営業」と同じものになっています。どのような規制等が定められているか、ご紹介していきましょう。

 

2-1.18歳未満の青少年に対する規制

「特定異性接客営業等の規制に関する条例」の根本的な趣旨は、社会問題となったJKビジネスの撲滅にありますから、18歳未満の青少年に対する規制を強化していることが特徴的です。

 

ポイントとしては次の通りです。

 

  • 18歳未満の青少年の育成に関わるものとしての責務
  • 18歳未満の青少年の接客業務の禁止
  • 18歳未満の青少年を客として立ち入らせない
  • 18歳未満の青少年の年齢を知らなかったとしても処罰を免れない

 

これらの規制は「特定異性接客営業」と同じものとして定められています。18歳未満の青少年に接客させたり、客として立ち入らせることができません。

 

また「18歳未満と知らなかった」場合においても、処罰の対象となっていますので注意が必要です。

 

従業員名簿の備え付けが規制対象となっていることから、接客業に就かせる場合においては、年齢確認に加え証明書類を添付しておく必要があります

 

警察官による立入りが可能となっていることをみても、18歳未満の青少年に対する規制部分を徹底しておくことが重要になるでしょう。急な立入りによって、中止を命令されてしまうことも考えられるからです。

 

ちなみにこの規制においては、「接客する従業員」に対する規制になり、厳密に言えば接客でなければ雇用することが可能になっています。

 

ただし、お客さんと接する機会が少しでもあれば、「接客」とみなされてしまう可能性があるために、十分注意しておくことが必要です。特に、水着や下着姿になるということは、性的好奇心をそそる行為であることは間違いありませんから、接客していないからと言って免れることは難しいと考えておくべきでしょう。

 

2-2.営業所の設置禁止区域

営業所の設置禁止区域については、規制対象となっておらず、深夜酒類飲食営業に準じた形になっています。深夜酒類飲食営業においては、住居地域として定められている区域には設置することはできませんので、この地域において特定衣類着用飲食店を営業することはできません

 

土地の用途や目的は13種類の用途地域に分けられて区別されており、これを「用途地域」と呼んでいます。用途地域は市町村が定めており、「住居地域」「商業地域」「工業地域」に分けられています。

 

そのため、特定衣類着用飲食店を営業したい場合においては、物件を借りる前に必ず物件所在地の用途地域を市町村のホームページや都市計画課によって確認しておきましょう

 

仮に、過去に特定衣類着用飲食店を営業されていた物件であるとしても、違法営業だった可能性がありますので、必ず大家さんなどに用途地域を確認しておくことが必要です。店舗の一部分だけが規制されている地域であるとしても認められませんから、注意しておかねばなりません。

 

ちなみに「特定異性接客営業」においては、学校や児童福祉施設、図書館、病院などの周囲200メートルの区域に店舗を設置することができず、住居専用地域など、住居集合地域に設置することもできません。

 

2-3.行政処分や罰則

違反行為などがあった場合には、行政処分を受けることになり、違反者には罰則が科せられることがあります。「バレないだろう」と安易に考えていると、急な警察の立入りなどによって違反行為を指摘され、中止命令を受けてしまうリスクがあります。

 

条例において、公安委員会への報告や警察官の立入りはわざわざ規制内容に含まれていますから、警察の立入りはあるものだと考えておかねばなりません。

 

行政処分には「指示」「営業の停止等」「標章の貼付け」があります。

 

「指示」を受けた場合には速やかに違反部分を改善しなければなりません。行政処分の中では最も軽微なものになります。警察官の立入りによる中止命令などを受けて従わなかった場合など、規制に対する違反行為があった場合には営業停止処分となることがあります。

 

営業停止となった場合には、店舗の見やすい場所に標章を貼り付けられることになります。また違反者には罰則が科されることになります。

 

届出義務違反や従業員名簿を設置していないなどの違反の場合では、「20万円以下の罰金」と定められていて、違反の度合いによっては「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」まで定められています。

 

4.まとめ

『特定衣類着用飲食店』を始めたいという方であれば、飲食店営業や風営法、特定異性接客営業など関連する許可申請に精通した行政書士に申請を依頼することをおすすめします。特定異性接客営業冒頭からお伝えしている通り、東京都の条例によって規制されているもので、厳しい内容となっています

 

届出は深夜酒類提供飲食店営業許可に準ずるものとなっていますが、この営業許可を取得する際に記載することが必要であり、開店後の警察官の立入りは免れないものとなっています。

 

そもそも東京都では、かつてのJKビジネスを問題視しており、青少年に対する健全育成に力を入れていることから、規制はかなり厳しいと考えておいた方がいいでしょう。

 

特定衣類着用飲食店は深夜にお酒を提供することがメイン業務になることから、「深夜における酒類提供飲食店営業の届出」が必要となります。営業形態によっては、風俗営業許可の取得を検討する必要もあるかもしれません。

 

これから営業を始めたいという場合であれば、このような規制の問題、山のように必要となる書類の整備が必要となります。営業を始めるための開店準備に取り組まねばなりませんので、大きな負担となることは間違いありません。

 

これらの許可申請や規制、法令に対する豊富な経験を持っている行政書士に依頼しておけば、とてもスムーズに進めることができ、安心して営業開始することが可能です。うまく活用してみてみることをおすすめします。

 

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