目次
- 1.はじめに
- 2.ガールズバー経営で違法となるケース
- 2-1.未成年者の雇用や飲酒の許容
- 2-2.無許可での「接待行為」の実施
- 2-3.深夜営業に関する規制違反
- 2-4.営業許可申請の不備や虚偽申請
- 3.風営法違反で逮捕されるとどうなる?(罰則の強化)
- 3-1.2025年中に風営法改正!罰則強化の見通し
- 3-2.【刑事処分】経営者や従業員への罰則
- 3-3.【行政処分】許可取消や営業停止
- 3-4.社会的信用の失墜
- 3-5.追徴課税の可能性
- 4.リスク大!よくある摘発事例
- 5.違法行為を防ぐための対策とポイント
- 6.まとめ|ガールズバーは適法営業で違反防止に努めよう
1.はじめに
近年、ガールズバーが摘発されるケースが増加しています。実際に、ガールズバー経営者が逮捕されたというニュースを耳にすることも少なくありません。
ガールズバーはキャバクラなどのナイトビジネスに比べても比較的開業しやすく、参入障壁が低いイメージがあるかもしれません。しかし、その手軽さとは裏腹に、法律や規制を遵守しなければ、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。ガールズバー経営には、風営法をはじめとするさまざまな法律が関わってくるため、注意が必要です。
そこで今回は、ガールズバー経営における違法行為の具体例や、その結果として予想される影響、さらには違法行為を防ぐための対策について詳しく解説します。ガールズバーを適法に運営するためにはどのような点に注意すべきか、徹底的に見ていきます。
2.ガールズバー経営で違法となるケース
ガールズバーは、カウンター越しに客へお酒や軽食を提供しながら簡単な会話を楽しむ飲食店として知られていますが、その営業形態やサービス内容によっては「接待行為」に該当し、風営法の規制を受けることがあります。
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)は、風俗営業や関連する業種の健全な運営を目的として制定された法律で、ガールズバーもその対象となり得る業態です。
適法な営業を行うためには、風営法に基づいた営業許可や届出が必要となり、違反があれば刑事処罰や行政処分のリスクが伴います。
以下では、ガールズバー経営において具体的にどのようなケースが違法となるのかを詳しく解説します。
2-1.未成年者の雇用や飲酒の許容
ガールズバーで未成年を雇用することや、未成年者に飲酒を許容することは、風営法のみならず、児童福祉法や労働基準法、酒税法に違反する行為であり、厳しく取り締まられます。
未成年者を雇用してしまうと、経営者だけでなく、店舗の責任者や従業員も刑事責任を問われる可能性があります。
2-2.無許可での「接待行為」の実施
ガールズバーの特徴として、カウンター越しでお客と会話を楽しむスタイルがあります。しかし、この接客が風営法で定義される「接待行為」に該当する場合、風俗営業許可を受けていなければ違法となります。
無許可営業が発覚すると、2年以下の懲役や2,000万円以下の罰金、またはこの両方が科される可能性があります。後に詳述しますが、この罰則はさらに強化される見通しです。
2-3.深夜営業に関する規制違反
深夜0時以降の営業を行うガールズバーは、営業形態に応じて「深夜酒類提供飲食店営業」の届出を行う必要があります。この届出がない場合は、即座に摘発の対象となり、営業停止や取り消し処分が下される可能性があります。
さらに、深夜酒類提供飲食店営業は風俗営業許可と併用できないため、「接待行為を行うなら深夜営業は不可」という点に注意しましょう。
2-4.営業許可申請の不備や虚偽申請
営業許可申請時に虚偽の内容を記載することは、重大な違反行為とみなされます。例えば、店舗の内装や運営実態が許可申請の内容と異なる場合や、在留資格を持たない外国人の雇用が発覚した場合には、行政処分や刑事罰の対象となります。
3.風営法違反で逮捕されるとどうなる?(罰則の強化)
3-1.2025年中に風営法改正!罰則強化の見通し
2025年に予定されている風営法の改正では、無許可営業に対する規制が大幅に強化される見通しです。
今回の改正案では、ホストクラブの「色恋営業」や「売掛金」といったシステムを厳しく規制する内容が柱となっていますが、ガールズバーを含む接待飲食営業おいても、法令遵守の重要性がこれまで以上に高まることが予想されます。
2025年の改正では、個人に対して「5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金」、法人に対しては「3億円以下の罰金」が科されることが定められています。これまでの罰則(2年以下の懲役または200万円以下の罰金、もしくはその両方)と比較しても格段に厳しい内容となっており、風営法違反がいかに深刻な問題として扱われているかがお分かりいただけるでしょう。
次からは、風営法違反によって経営者や店舗がどのような影響を受けるのか、具体的に解説していきます。
3-2.【刑事処分】経営者や従業員への罰則
風営法に違反した場合、刑事処分として懲役刑や罰金刑が科される可能性があります。これらの処分は司法手続きによって決定され、無許可営業や未成年の雇用・飲酒といった重大な違反行為が対象となります。
警察による捜査から検察による起訴、裁判に至るまでの過程を経て法的責任が問われるため、経営者や関係者にとって無視できない重大な影響をもたらします。特に、2025年以降の法改正では罰則がさらに強化される見通しのため、違反リスクの軽視は許されません。
3-3.【行政処分】許可取消や営業停止
行政処分は、公安委員会などの行政機関が違反行為に対して科す制裁措置であり、適正な営業を維持する目的で行われます。
主な処分内容には、「営業許可の取り消し」、「一定期間の営業停止」、「指示処分」の3種類があります。特に、許可取消が命じられると5年間同業種での営業が不可能となるため、事業継続に深刻な支障が生じるでしょう。
また、行政指導に従わない場合や重大な違反がある場合には、許可取消や営業停止といった厳しい措置が取られます。
さらに、刑事処分と併せて行政処分が科されるケースもあり、違反行為が店舗の運営や経営者の信用に長期的な影響を及ぼす可能性が高まります。
3-4.社会的信用の失墜
逮捕や摘発はニュースなどで報じられることが多く、特にネット上に名前が載ってしまうと、その後の人生に与える影響は甚大なものとなるでしょう。周囲の信用を失い、物件の契約やローン審査が通らなくなるリスクも生じます。
3-5.追徴課税の可能性
摘発をきっかけに税務署が動くケースも少なくありません。過去の売上申告に不備が見つかった場合、重加算税などの追徴課税が課される可能性があります。
4.リスク大!よくある摘発事例
ガールズバーを適切に経営するためには、どのような行為が違法とされるのかを正しく理解することが重要です。ここでは、特に注意すべき具体的な違反事例とそのリスクについて、危険度別に解説します。
4-1.危険度★ ハレンチな衣装
風俗営業許可を受けていない店舗で、過度に露出の高い衣装を着用した接客を行うことは、違反行為とみなされるケースがあります。
また、風営法では店舗外から中が見える構造を禁止していますが、あえて店舗内のスタッフなどを見せて客の入店意欲をそそるような場合、摘発リスクが格段に高まります。
4-2.危険度★★ 外国人雇用
適切な在留資格(永住者や定住者などの身分系の資格)を持たない外国人を雇用することは、風営法だけでなく入管法にも違反します。
摘発されれば、罰金や懲役刑に加えて営業停止処分が下される可能性があります。
4-3.危険度★★★ 未成年雇用
未成年者を雇用したり、飲酒を容認・黙認したりする行為は、摘発リスクが高いだけでなく、世間からの非難も強くなります。
風営法違反だけでなく、児童福祉法や労働者基準法にも抵触することから、経営者の責任が問われるだけでなく、店舗全体が社会的制裁を受けることになりかねません。
社会的関心が高い悪質営業を続けている店は、警察も取り締まりの優先度は他よりも高くなります。
5.違法行為を防ぐための対策とポイント
違法行為を防ぐためには、事前対策が不可欠です。法令に従った営業形態や従業員教育の徹底、専門家の力を借りることなど、リスクを最小限にするための具体的なポイントを以下に紹介します。
5-1.営業形態に応じた許可の取得
ガールズバーの営業形態に合わせた許可を適切に取得することが重要です。サービスに接待行為を含むのであれば風俗営業許可申請を、深夜営業するなら深夜酒類提供飲食店届出を忘れずに行いましょう。
5-2.従業員への認知・教育を徹底
法律に関する知識を従業員に共有し、違法行為が起こらないように徹底した教育を行いましょう。また、未成年者の雇用や飲酒がないか、定期的に確認する仕組みを整えることも重要です。
5-3.専門家による法的アドバイス
風営法や関連法令に詳しい行政書士や弁護士に相談すれば、経営に関する不安要素を取り除くことができます。また、申請書類の作成や届出なども迅速かつ正確に対応してもらえるため、リスクを最小限に抑えられるでしょう。
6.まとめ|ガールズバーは適法営業で違反防止に努めよう
ガールズバー経営において、違法行為は経営者だけでなく従業員や店舗全体に多大な影響を及ぼします。一度違反を犯すと、社会的信用が失墜し、報道による名誉毀損やネット上での風評被害が長期にわたって続く可能性があります。
しかし適法に営業を行えば、ガールズバーは社会的に認められる健全なビジネスモデルです。法令をしっかりと守り、店舗の運営を透明性の高いものにすることで、リスクを最小限に抑えられるでしょう。違法リスクを避けるためにも、専門家に相談し、法律を遵守する姿勢を持つことが重要です。
ナイトビジネス専門の行政書士事務所ARUTOでは、風営法関連の手続きや疑問に迅速かつ適切に対応しています。許可申請や届出に関するお困りごとがあれば、ぜひ一度ご相談ください。